【日本公認会計士協会】「開示・監査の一元化を検討するプロジェクトチームの設置について」
日本公認会計士協会では、会社法と金融商品取引法による開示・監査の一元化を検討するために、
「開示・監査制度一元化検討プロジェクトチーム」を設置したようです。
問題意識として、以下の2点を挙げています。
- 会社法と金融商品取引法による二元的な開示制度は我が国独自の制度
- 開示の重複による計算書類と財務諸表の作成者及び監査人の負担
上場会社の場合、①決算短信、②会社法計算書類、③有価証券報告書 と、
3種類の開示書類を作成します。
②会社法計算書類、③有価証券報告書には、監査報告書がつきますが、
①決算短信には、監査報告書はつきません。
しかし、決算短信は公表されるものであり、公表後に修正が入ることは、あまり好まれないので、
必然的に、決算短信前に監査をほぼ終わらせる必要が生じ、企業も監査法人・公認会計士も、
負担になっています。
特に最近は決算発表が早くなる傾向にあるため、負担が増していました。
また、3種類の開示書類は、開示内容が少しずつ異なっています。
果たして3種類も作る意味はどこにあるのでしょう?
最近、単体開示の簡素化など、負担軽減につながる改正がありましたが、
ここで、思い切った改正が必要かもしれません。
今後の議論の行方に注目です。