毎年12月の第1日曜日は、ラグビーの早明戦(早稲田大学vs明治大学)が開催されています。
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、この試合は、1973年から国立競技場で行われてきました。
それまでは、秩父宮ラグビー場で開催されていました。
ラグビー人気、スター選手の存在、正反対のチームカラーで好敵手の対戦等の理由から、
観客収容人数の多い国立競技場に移され、1982年度の試合では、史上最多66,999人の観客数が記録されています。
その後、ラグビー人気の低迷、早明両校の不振などがあり、次第に観客数は減少し、
近頃では国立競技場が満員になることはなく、チケットは当日券も販売されていました。
そして今年、2014年7月からの国立競技場改修を控えた、”最後の現・国立競技場での早明戦”ということで、
両校の学生を中心に、「早明戦集客プロジェクト『国立をホームにしよう』」が立ち上がりました。
学生券を4,000枚販売したり、イベントの華として、ユーミンこと松任谷由美さんをゲストとして呼ぶなどの努力、
ユーミンの生ライブにも魅かれて駆け付けた人、「最後の国立早明戦だから」と駆け付けた人など、
最後の国立早明戦は満員となり、試合も満員にふさわしい素晴らしいものとなりました。
これを是非、他の試合や2019年ワールドカップ日本開催へ繋げ、盛り上げていって欲しいと思います。
さて、国立を満員にできた要因を、経営に置き換えて考えると、ポイントとなることがいくつかあります。
1.プロジェクトの立ち上げと努力
・・・何もしないで、お客さんを呼ぶことはできるでしょうか?
「人気低迷=景気が悪い」せいにせずに、とにかく動いてみることが大切です。
努力がすべてが報われるとは限りませんが、努力せずに報われることは、絶対にありません。
2.「ユーミンの生ライブを見たい」「最後だから」
・・・購買意欲を持つのは”人”なので、人の心理を動かすことができるか?
キャンペーンを打つ、イベントを開催する、特典をつけるなど、人の購買意欲を掻き立てるための手段を考えることが大切です。
もちろん、同じ手法で成功することもありますが、手法を変えることで、飽きさせない工夫も必要でしょう。
これから、消費税増税を控え、厳しい経営環境になるかもしれませんが、上手に乗り切っていきたいですね。